前回の記事からの続きとなります。
UNIXコマンドで、ディレクトリを作ったり削除したりしていきましょう。
mkdir コマンド
mkdir コマンドは、ディレクトリを作成するときに使うコマンドになります。
とすることで入力した名前のディレクトリをカレントディレクトリの真下に作ることができます。
ここで、練習として、ホームディレクトリの下に「TEST」ディレクトリを作ってみましょう。まず、現在のディレクトリからホームディレクトリに移動しましょう。
でホームディレクトリに移動することができます。次に、
と入力します。 最後に確認のため、
とコマンドを打ってみてください。これで「TEST」ディレクトリができていることがわかると思います。
rmdir コマンド
rmdir コマンドはディレクトリを消去するときに使用するコマンドになります。
このときには消去するディレクトリの中は空である必要があり、ファイルなどが入っている場合は消去することができません。
先ほどの作った「TEST」ディレクトリを削除してみたいと思います。
とコマンドを打つと「TEST」ディレクトリは空のため、削除することができます。ls コマンドで確認してみて下さい。
発展
ここで、少し発展的?な操作をしてみたいと思います。ここから、いろんなコマンドやディレクトリが出てきてややこしいかもしれませんが、頑張りましょう。
mkdir コマンドでは、ディレクトリを一括で作ることもできます。どういうことかというと、オプション "-p"を用いて、
と入力してみてください。このあと、ls コマンドを打つと、「TEST」ディレクトリがもう一度できたと思います。次に、
と入力すると「TEST」ディレクトリに移動することができます。移動後、ls コマンドを打つと、「TEST2」ディレクトリもできていることが確認できると思います。
このことから、削除して存在しなくなった「TEST」ディレクトリをもう一度新しく作り直し、その下に「TEST2」ディレクトリを一気に作れたということになります。
ちなみに、念のため、説明すると、
./TEST/TEST2 は、
.(カレントディレクトリ) / (の下の) TEST (ディレクトリ) / (の下の) TEST2 (ディレクトリ)
という意味です。
このように階層的なディレクトリをオプションを用いることで一気に作成できます。
次に「TEST」ディレクトリを削除してみましょう。いま、cd コマンドで「TEST」ディレクトリ上にいるので、ホームディレクトリに戻りましょう。
で戻ることができましたね?
そこから「TEST」ディレクトリを削除しようとしてみましょう。
と入力してみてください。おそらく、削除できなかったものと思います。これは「TEST」ディレクトリの中身が空ではなく、「TEST2」ディレクトリが存在していたからです。では、どうやって削除するのか?ということですが、これは、別の rm コマンドというコマンドを使います。ディレクトリを削除する際にはオプション -r を用いて、
とすることで「TEST2」ディレクトリごと、「TEST」ディレクトリを削除することができます。ls コマンドで確認してみてください。
rm コマンドでは、普通のファイルを削除するときには -r は必要ありません。試しに、普通のテキストファイルを削除してみましょう。
ここでは、詳しく触れませんが、中身がないファイルを作りたいときは、
とすることで、ファイルを作ることができます。そこで、
として、"test.txt"という名前のテキストファイルを作りましょう。ちなみにテキストファイルとは、簡単に言えば文章だけのファイルのことです。今作ったテキストファイルには何も書かれていませんが、一応ファイルはできたと思います。これを削除するのは、
とすることで削除できます。このとき、-r が付いていても削除できます。-r のオプションはディレクトリも削除対象に含めるという意味になります。
ここで演習問題をやってみてください。
2. "E1"ディレクトリにカレントディレクトリを変更する。
3. "E1"ディレクトリに"E2"ディレクトリと、"E2"ディレクトリの下に"E3"ディレクトリを一気に作る。
4. "E3"ディレクトリにカレントディレクトリを変更。(相対パスを用いて1回で)
1. mkdir E1
2. cd ./E1
3. mkdir -p ./E2/E3
4. cd ./E2/E3
5. cd ~
6. rm -r E1
今回はここまで。