プログラミング系ブログ

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プログラムやパソコンパーツ関連のことを、まったりと解説したり、しなかったりするブログです。

熱対策にデスクトップ PC のケース換装 with Thermaltake Versa H26

最近急に熱くなってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今日はパソコンケースについて、熱対策として今まで使っていたケースを Thermaltake Versa H26 に換装してみたので記事にします。
人によって PC の構成は違いますが、ちょっと参考になればと思います。

はじめに

そもそもなぜ PC ケースの交換をすることになったのかといえば、 少し前に新しいグラフィックスボード (内排気 rtx2080) を購入したからなのです。

というのも前から使っているグラフィックボード (外排気 gtx1080) も良いグラフィックボードなので PC に 2 枚挿して使うことにしたところ、 グラフィックボード同士の熱で 82~3℃ 台まで上がってしまい、ダウンクロックするし、ファンがうるさいし、廃熱も気になる...。 cpu 温度も 70~75℃ 台だったのが 75~80℃ 台 と 5 度も上がってしまい cpu ファンがうなるようになってしまいました..。

でもファンを増設するにも、今のケースには 2 個しか付けられないし、人間気になるとずーっとそればっかり気になって集中できなくなるので、 思い切ってケースごと交換してファンを増設してやろうとなったわけです。

Thermaltake Versa H26

そこで購入することにしたのが、Thermaltake Versa H26 です。

なぜこの PC ケースにしたのかということですが、価格.com での売れ筋ランキングも 1 位でしたし、この PC ケースには最近珍しくなってしまった 5.25 インチベイがあり、 もともとの PC ケースについていた 5.25 インチベイ内蔵の Blu-ray ドライブを使えたからというのが一番の理由です。
またこのケースでは、5.25 インチベイを使ってもファンが 6 基もつけられるので、冷却性能にも良いと考えたからです。
ほかの PC ケースよりだいぶ安かったのもありますが、裏配線もできますし、サイドパネルも透明なのは好印象でした。

ケースの細かいスペックなどは、アスクの商品ページを見ていただいたほうが早いと思うのでここでは省略します。
ご購入の際は、グラフィックボードや、サイドフローの cpu ファンがケースに入るかどうかあらかじめお確かめください。結構大きめのケースなので大体の構成なら大丈夫だと思いますが注意が必要です。

ケースファン

Thermaltake Versa H26 には付属のファンは 2 基のみで、そのファンもあまり良いファンではないというレビューを見ていたので、別にファンを購入することにしました。
買ったファンはこちらになります。


これを 6 基分なので、2 セット購入しました。
レビューがよかったのと、4 pin の PWM 制御だったので購入を決めました。
Thermaltake Versa H26 はアクリルサイドパネルなので、虹色 LED も映えるかと思ったわけです。
実際、音も静かで LED も目を刺すような嫌な光ではなかったのでお勧めです。

筆者の PC のマザーボードは Z370 prime-a で、ケースファンに使える 4pin は 6 基分も無いため分岐ケーブルも購入しました。


この分岐ケーブルは、上面ファン 3 基と、前面ファン 2 基を同期させるため、2 セット購入しました。
ちなみに Amazon のレビューに「分岐後の4端子を見ると4ピンなのは1つだけで後の端子はピンが3つだけしか出ていない。4つ全部が回転数を制御出来ると思っていたのでがっかりした。」 と書かれている方がおられますが、PWM の 4 pin の うち 1 つは回転数をマザーボードに伝えるためのものなので、 1 つのファンからのみ回転数を取得し、繋いだファンすべてを同じ回転数に制御します。
すべてのファンをバラバラに制御したい場合はファンコンを購入する必要があります。

[2024-4-14 追記]
オウルテック ファンPWM信号4分岐ケーブルは,現在在庫切れで売ってないみたいなので,ほぼ同じ機能の類似商品として,

がいいと思います.

換装

ケースやファンなど以外に換装に必要なものは、

  • ドライバー
  • ラジオペンチ
  • 軍手
  • マザーボードのマニュアル
  • 広いスペース
  • 換装中に誰にも邪魔されない時間 (笑)
などがあればよいですね。外したねじを入れる箱なども用意しておくとよいかもです。

静電気対策として PC の電源を切ったら、電源のケーブルとデスクトップ PC に繋がっている線の類はすべて抜いて、電源ボタンを何回か ON OFF 繰り返してから 2~30 秒ほど待って作業を始めてください。
もし何かあっても責任は取れませんので換装は自己責任のもとお願いします

(コネクタ類を思いっきり引っ張って、コネクタの爪が折れるなどのトラブルは特に起きやすいです。筆者も、PC ケースの爪なんかは過去に何度も折ってます...。)

取り外し

ではさっそく換装していきます。
まずは、前のケースから中身を取り外す必要があります。
ちなみにもともとのケースは、IN WIN の IW-EA035 という PC ケースです。グラボ 2 枚挿しとかしなければ、普通にしっかりした PC ケースです。

全体の外観はこんな感じです。上記写真は、すでに rtx2080 を取り外しています。
ここから、パーツを取り外していきます。

四角で囲んだ電源からのケーブルを引き抜きます。どれもケーブルに外れ防止用の爪がついていますので爪を押しながら外します。
上から、「CPU 補助電源コネクタ」、「ATX 電源コネクタ」、「PCI-E 電源コネクタ」です。
筆者と同じように、5.25 インチベイ内蔵の Blu-ray ドライブなどを接続している方は SATA 電源コネクタも抜く必要があります。
ケーブル類を抜くときに、cpu のヒートシンクなどで手を切らないよう注意が必要です。

このような作業をするとき、ケース内部の写真を何枚か取っておくとよいです。 ケース換装後、ケース以外のすべてをもとに戻す必要があるので、ケーブルの配線を忘れないためにも重要です!!

グラフィックボードを取り外しましょう。

固定用のねじを外したら、

ロックバーを押し下げてから、グラフィックボードを引き抜きます。

グラフィックボードを外したら、次にケースのフロントパネルについている、usb 用の端子や アクセスランプ などの端子も抜きましょう! また、HDD や SSD を接続しているドライブの SATA ケーブルも全部抜いておいてください。

今度は電源ユニットを取り外ししましょう。

ねじが 4 つついているので外します。

電源ユニットが落ちてこないようにするための段差?のようなものが設けてあるので、少しだけスライドさせながら電源ユニットを抜きます。
どうせまたつけるので、ケーブル類はついたままにしておいてかまいません。

マザーボードを取り外しましょう。
ねじが 9 個ぐらいついているのですべて外します。

cpu やメモリなどはマザボに乗せたままで外す必要がありませんがケースファンのケーブルだけは外してくださいね。

あとは、筆者のように 5.25 インチベイになにか入っている人は、それも外しましょう。通常は、ケースの左右両方にねじがついており、フロントパネルも外して、PC ケース前面に引っぱりだす必要があります。
PC ケースからフロントパネルを外す作業が曲者で、ケースによって爪の外し方が少しずつ違うので爪が折れないよう慎重に取り外してください。
筆者のケースのようにねじ以外にも固定具がついているケースもあるのでそれも注意が必要です。

黄色いやつがその固定具です。引っ張って固定を解除します。

あとマザーボード側の usb などを接続する部分に、バックプレート?のようなものがついていると思うので、それも外しておいてください。

これであらかた取り外しができたので、新しいケースの方で作業しましょう。

付け替え


アクリルパネルを外すとこのような感じになっています。
アクリルパネルには両面に保護シートが貼ってあるので、後で取り付ける際には両方とも剥がしてくださいね。
付属のねじなどをいったんケースの外へ出しておきましょう~。

ではマザーボードを取り付けましょう。
ケースが重くなってしまうのでファンなどからつけてもいいかとも思うのですが、パーツとの干渉を避けるため筆者はマザーボードから取り付けしました。
おっとその前に、ケースファンは取り外しておいたほうが、いろいろ干渉せずスムーズです。
まずは、背面のケースファンから外します。

フロントパネルはケース下側に写真のように、

持ち手のような部分がありますので、手を入れて引っ張って外します。ですが信じられないぐらい固いです...。(笑)
ケースの爪が折れるのではないかという不安と闘いながら力ずくで引っ張れば取れます。 左手でケースを抑え、右手でフロントパネルの下を掴み、2 つを分かつように引っ張って取ったのですが、この時、右手の関節にフロントパネルが突き刺さりますので、軍手をしながら引っ張ることをおススメします...。(笑)
あと、バンっ!と外れるのでむっちゃ怖いです。筆者のケースが固いだけの可能性もありますが、このフロントパネルがものすごく固いのはこのケースの欠点なのではないかと思います。 まぁ、値段安いのでこのぐらいは仕方ないかな...。
それはさておき、

前面のファンは、このような感じでついていますので外します。
ちなみに前面ファンは交換しない方は外す必要はないですが、背面のファンは外しておいたほうが良いと思います。

マザボの取り付けには、
こんなパーツが入っているので、

お持ちのマザーボードの大きさに合わせてケースにねじを入れて下さい。手で止めるのが少し難しかったので筆者はラジオペンチを使いました。

どの穴が対応しているのかはケースに書いてあります。

先ほど外したバックプレートをケースに取り付けたら、マザーボードを取り付けます。
バックプレートはしっかりはまっているかよく確認してくださいね。やり直しは大変なので...。 筆者はすべての作業が終わってから少し浮いていたのに気が付いてかなり後悔しました...。(笑)
マザーボードはこんな感じで収まりました。

ねじを止めるときは、ねじ穴がしっかりとあっているかを確認しましょう~。

マザーボードがうまく固定出来たら、背面と前面、上面にファンを取り付けます。
取り付けるファンは写真の向きに(この写真で言う上向きに)風が出ます。
ファンには防振ゴムが付属しているので忘れずに張り付けを行ってください。

特に難しいところはないと思うのですが、

前面の下部にファンをつける場合は、Versa H26 の写真のパーツ部分を外す必要があるのだけは注意が必要です。(ケース内部のねじなので、ドライバーが長いと外しにくいです。)

前面は下の写真のようになります。

ケース上面は下の写真のようにホコリを防止するフィルターが磁石でくっついているので、外してファンをねじ止めします。

すべてのファンの固定が終わったら、5.25 インチベイの中身を前面から挿入し、固定したらフロントパネルをケースに戻します。
電源ユニットなどのケーブル類をつなぎなおしましょう。この時増設などを考えている方は先に電源ユニットにケーブルを挿すようにしておかないと、後から挿すのは難しいので注意です。
フロントパネルから延びるケーブル類 (usb3.0アクセスランプの LED など)をマザーボードと繋いでください。これはマザーボードのマニュアルをみて接続するようにしてください。
ちなみにケーブルは、矢印のあるほうがプラスです。(無いほうがマイナス。)
この作業は結構難しいのでどうしてもうまくいかない方は、ピンセットなど使ってもよいかもしれません。(でもピンセット使うほうが難しい気もする...。)
とにかく気合で頑張りましょう!

PCIスロットに関しては、
スリット部分をプラモデルのようにねじ切って取って使います。なので全部取ってしまわずに使う部分だけをその都度取るようにしましょう。(そうしないと、そこだけ歯抜け状態になってしまいます。) 取り付けの際は、
写真のねじを外してカバー??のようなものを外してから取り付けて、終わったらカバーを戻すといった仕組みです。ここもねじが結構固いのでドライバーを使ったほうが良いです。

裏配線に関しては今回初の裏配線作業でアドバイスできることは何もないです。とにかく頑張りましょう! (ぐちゃぐちゃになったので省略させていただきます。ごめんなさい。)

結構ぐちゃぐちゃに...。
まぁ、ここは蓋を開けた時にしか見えないので...。

あとはすべての配線を行い、元の状態を復元したら、換装作業は終わりになります。

換装後

換装後は、こんな感じで光ります。(逆光でうまく映らない...。)
実物は展示品みたいになって結構きれいです。

当初の目的であったグラフィックボードの温度ですが、2 枚同時に負荷をかけても 81℃ を超えなくなりました。 2 枚グラフィックボードを挿してこれは結構効果ありますね!!
あと、cpu (i7-8700k ですが、ちょっとだけ OC してあります。)ですが、
上記の写真のような感じで、cpu 稼働率 100 % でも 70℃ 以下に収まるようになり(エアコンをつけており室温は 29 ℃でした)、こちらも劇的に改善しました!これはうれしい。
そういえばファンの回転方向ですが、筆者は上面ファンを背面に近いほうだけを排気に、前面に近い 2 基を吸気にしてあります。
サイドフロー cpu クーラーの場合だとこの配置のほうが冷えるんじゃないかなーと思って試してみたのですが思ったより効果があってびっくりしました。
ssd も 3 ℃ぐらい下がっており、ファンの位置も構成によっていろいろ変えてみるのも楽しいのではないかと思います。
PWM 制御で、ファンの回転数を落としてあるので音も相当静かで気にならなくなりましたし、ケースを交換して大正解でした。
5.25 インチベイもあるし。

1 つだけ気になる点があるとすれば、裏配線部分からするビビり音だけは気になります。おそらく裏配線部分のケーブルの端子 (SATA や ケースファンと分岐ケーブルをつなぐプラスチック部分)などがケースと接触することでビビり音が出てしまうようで、高負荷時に鳴るときがあるのですがちょっと気になりました。ケーブルをずらしたりすると音が出なくなるといった具合なのですが、とりあえず、100均でケーブルをまとめるやつ (ケーブル まとめ スパイラルチューブなどで検索すると出てくると思います。)を買ってきてケーブル類に巻いてみようと思っています。

[2020-8-16 追記]
先日ケーブル類をスパイラルチューブで巻いたのですがビビり音が無くならず、おかしいなと思って再度 1 つずつ確認したところ、マザーボードのねじを 1 つ忘れているというミスに気が付きました...。
マザーボードのねじを取り付けた後は、ビビり音が全くしなくなったので、筆者の単純なミスであることがわかりました。お詫びして訂正いたします。
皆様も、ねじの取り付け忘れにはご注意ください...。

おわりに

以上で、Thermaltake Versa H26 への換装は終わりになります。
どうだったでしょうか...?筆者も頻繁に PC ケースを換装するわけではないので少し素人記事になってしまったような気もしますが、どなたかの参考になればうれしいです。
個人的には、すごく冷えるようになって大満足でした。ケースも安かったですし。
温度に不満がある方や、cpu ファン、ケースファンの音が気になる方は、 (換装にはそれなりに時間(4~5時間ぐらい)かかりますが)ゆっくり時間が取れるときに試してみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!