プログラミング系ブログ

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プログラムやパソコンパーツ関連のことを、まったりと解説したり、しなかったりするブログです。

Raspi4 で NAS 構築 - 初期設定から ssd での起動まで

今日は Raspberry Pi 4 Model B (4GB) を購入し、NASにしてみたのでブログを書きます。
筆者も初心者でいろんなサイトを見てかなり苦戦して設定したので、なるべくわかりやすい記事にしたいと思います。
とはいえ Linux を扱いますので割と高度な?テクニックが要求されます。ですので自己責任でお願いします。 あとOSのインストール部分だけは他のサイト様の記事で説明を省略します。 (設定に必死になりすぎて写真撮るのを忘れました...。)

Raspberry Pi の詳しい説明は PC watch の記事の方に書いてありますのでここでは割愛します。詳しく知りたい方は下記サイトへどうぞ。

簡単に説明すると Raspberry Pi は、イギリスのラズベリーパイ財団によって開発されている教育用のシングルボードコンピュータです。
教育用ですがサイズが小さくて消費電力も小さいので様々なことに活用でき、センサーやモニターなどと組み合わせて IoT にも使われます。
これを NAS (Network Attached Storage) にしてやろうというわけです。

NAS はネットワークHDDなどとも呼ばれており、ネットワーク上にあるHDDを、あたかも直接接続した外付けHDDにアクセスしているかのように見せかけるというものになります。
同一LAN内の、どのPCからでもアクセスできて、比較的性能の低めの機器を使うことで電源を常時入れっぱなしでも消費電力が少ないのがメリットです。

はじめに

資料やデータなどにどこからでもアクセスしたくて NAS が欲しかったのですが、専用機器が結構高いのです...。
安いモデルでは性能が低くてあまりレビューが良くないし、少し性能の高いモデルを買おうとすると値段も高い...。
HDDなんかも別で買うのに本体高いってどうよ...。っていう感じだったのですが、 Raspberry Pi 4 で構築すれば1~2万ほど安く済む説をネットで見たので試しにやってみようとなりました。

Raspberry Pi 4 での NAS 構築に必要なもの

絶対必要
  • Raspberry Pi 4 本体
  • Raspberry Pi 4 電源
  • micro SD カード
  • micro SD カード - SDカード変換アダプター と SD カードリーダー
  • キーボードとマウスとモニター
あった方が良い

となります。Raspberry Pi 4 は無線 lan 標準搭載ですが、NAS にするなら速度的な問題もあるので有線接続がおすすめです。

まずは、Raspberry Pi 4 本体

Raspberry Pi 4 はメモリが、1GB、2GB、4GB の 3 タイプあります。 NAS にしか使わないのであれば 2GB でも十分かもしれませんが、筆者は大は小を兼ねると考え、4GBにしました。

[追記]
現在は、8GB の Raspberry Pi 4 もあるようなので、Raspberry Pi 4 は、4 種類になりました。


Raspberry Pi 4 のケースです。

Raspberry Pi 4 は性能も上がった分、発熱もそこそこなのでファン+ヒートシンク付きのケースも一緒に購入しました。 電源付きのセットも売ってますがなんだかレビューに電源つかないというレビューありましたので電源は別に購入しました。

[2024-4-14 追記]
割と頻繁に電源が壊れるのでラズパイ専用のものを使うより汎用品の方がいいかと思い,Ankerの充電器と100均で売っている type-c ケーブルを組み合わせて使っています. また,SDカードも安くなってきてますので, などがいいと思います.

microSDはSDカードリーダーでそのまま読み取ることはできないので、お持ちでない方はSDカードへの変換アダプターなんかも必要です。 これもmicroSDカードに最初からついてるものもありますので、お持ちでない方はそちらの方が安いと思います。お好きなSDカードをどうぞ!

あとは必須ではないですがSDカードをもともとあまり信用していない筆者は USB-SSDraspberry pi が起動できるように設定しました。 お好きな SSD をどうぞ!(笑)
起動させるだけなら、128GB~256GB あれば十分です。SSDNAS 化したい方は、1TB 以上にすると HDD が不要かもです。
筆者はデスクトップ PC から取り出して自宅に余っていた内蔵 SSD の Crucial の MX 300 (275GB) と、以下の SSD ケースを組み合わせて使っています。


raspberry pi 4 は USB 3.0 までなので、このケースで十分でした。

Crucial の MX 300 (275GB) は既に製造終了しており、今は MX 500 が現行のシリーズになりますね。筆者が見た時 ssd楽天 と yahoo の方が Amazon より安かったです。

raspi4 & ケース
組み立て完成
説明書の通り組み立てれば大丈夫でした。いい感じです。(笑)

[2020-07-26 追記]
raspi4 が ssd での usb ブートに対応したので、新しく記事を書きました。
これから設定する方は以下記事の手順なら sd カード無しで起動できます。

ここから下の内容は少し古いですが,追記した部分もありますので参考程度にお読みください。
なお、この記事の一番下に NAS 構築への各リンクがあります。

OSのインストール

raspberry pi が届いたら OS のインストールをしましょう。

Raspberry Pi 4用インストールメディアを作成する PCまなぶ
Raspberry Pi 4へOSをインストールする(Raspbian編) PCまなぶ

こちらのサイトに大変詳しく書いてありますので、こちらを参考にしてください。(写真撮り忘れてごめんなさい...。)
実際筆者もこのサイトを見ながら設定しました。

SSD 起動設定

OSがインストールできたら、SSDで起動できるように設定します。 microSDカードのままでいいという方は参考程度に。

raspberry pi 4 は USB ブートに対応していないという問題があるので、 boot 領域は SD カードのまま、boot 後は ssd で使用するという方策を取らなくてはいけません。 ネットの情報は錯綜?しており、全然わからなかったのですが、 設定後に考えてみればそんなに難しくなかったのでわかりやすく書きたいと思います。

注意点

ssd にする前に注意点として、linux は全般的に USB 接続された ssd に対して trim が効きません。 なので安い ssd だと速度低下で使い物にならなくなるようです。
そこそこの ssd には自動ガーベッジコレクションによる速度低下回避機能が標準で実装されていますので、Crucial とか Sandisk とか有名なメーカーをお勧めします。 筆者は後でこのことを知ったので2回 ssd 入れ替えています。このデメリットを踏まえた上で ssd を導入してください~。
どうしても trim したいときは ssd を取り外し、 Ubuntu などが入った PC などに SATA 接続した上で 手動で trim する必要があるみたいです。

[2020-8-6 追記]
raspi4 の usb ssd で trim する記事を書きました。

ssd の trim は、ORICO のケースではできなかったので、trim を設定しようと考えている方は、うまくいったロジテックのケースがおすすめです。

なおこの trim 手順は非公式なので、うまくいくかわからないですし、trim の設定を試さない方は安いので ORICO のケースで十分だと思います。

設定

では早速導入しましょう。 raspberry pi 4 が起動したら左上のラズベリーマークのメニューをクリックして SD Card Copier を起動します。

起動したら、SD カードと ssd を選択します。 上がコピー元の SD カード、下がコピー先の ssd です。
"New Partition UUIDs" もクリックしておいてください。 Start を押すとコピーが始まります。
ssd の中身が消えてもいいか聞かれるので yes を選択します。
コピーが完了するまで結構かかりますので、しばらく放置です。 性能と容量次第で時間が変わると思います。筆者は 30 分ぐらいかかりました。

findmnt -n -o source /

と打つと今起動しているディスクが分かります。もしものために写真を撮っておくとよいと思います。

次に

sudo blkid
と打つとパーティション一覧が表示されます。
先ほど確認した SD カード以外の LABEL = "root" と 書かれたディスクを探します。 その後ろの PARTUUID と書かれた部分の後ろの文字列をコピーしておいてください。
sudo nano /boot/cmdline.txt
と打ちこみ、設定ファイルを開きます。
上のようになっているところを、 写真のように書き換えます。 再起動すれば、ssd で起動し、設定は完了です。

もしも失敗してしまい起動しなくなってしまったら、電源を強制シャットダウンした後、
この画面でShiftキーをおしてください。
設定の編集を押します。
cmdline.txt をさっき撮った写真を見ながら元の SD カードの設定に戻せば起動するので、再度設定を見直してください。

長くなったので記事を分けます。 次の記事には NAS にするための samba 導入の記事を書きます。

次の記事
dpcblog.hatenablog.com